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2022.09.10
宇治の窯元、朝日焼作陶館で陶芸体験!【神田が行く!】

どうも、奈月です☽

本日から新連載、『神田が行く!』始まります~!パチパチパチ

 

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『神田が行く!』とは・・
SIGHTS KYOTOのマネージャーかんちゃんが、SIGHTSに関わる京都の方や企業さんを訪れて実際に体験し、お話を伺うことで”理解を深めよう!”という企画です。
SIGHTS KYOTOのバーや物販では、京都の素晴らしい商品を使わせていただいています。ですが!まずはSIGHTSの顔であるかんちゃんが勉強しないことには、お客様にもその魅力をしっかりお伝えできません。。
だから神田は行くんです!どこまででも!
時には京都の外にまで出て行ってしまうかも…?
体験者かんちゃん、ライター奈月、カメラマン西澤の3名体制でお送りします!

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記念すべき第一回は、少し足を伸ばして宇治まで行ってきました!

宇治といえば、お茶。お茶といえば、うつわ。ですよね。

今回伺ったのは、そんな宇治の地で約400年前から作陶されている窯元、朝日焼さん。
茶の湯で大成した千利休、そして茶人の小堀遠州が活躍した時代から、現在の十六世まで窯の火を守り続けていらっしゃいます。

実は、SIGHTS KYOTOでもコーヒーを提供するときのマグや、お茶を提供するときのお湯呑は朝日焼さんのものを使わせてもらっています。

 

写真中央 月白釉と黒釉のツートンカラーが印象的なお湯呑が朝日焼さんのもの。青と黒のあいだにある土の焦げた表情はひとつひとつ違う。

 

前々から素敵だなと思ってはいたのですが、朝日焼さんのShop&Galleryに初めて伺ったのは今年の2月。
そこで実際手にとってみると、デザイン、色味、質感、品格と可愛らしさが共存したフォルム・・すっかり惚れ込んだ私たちは、必死にラブコールを送り続けました。

そのお相手は、朝日焼ブランドマネージャーの松林俊幸さん。いきなりやってきた謎の夫婦からの突然のラブコールに戸惑いながらも丁寧にご対応してくださり、そこからのご縁で今回またもや宇治まで会いにいってきました!

そして今回の『神田が行く! 朝日焼ver.』では、かんちゃんが生まれて初めての陶芸体験にチャレンジ!
かんちゃんの手から、どんな作品が生まれるのか・・仕上がりをお楽しみに、最後までどうぞお付き合いください♪

 

神田、ひさしぶりの宇治上陸

若干険しい表情ではありますが、久しぶりの宇治にテンションが上がっています。

SIGHTS KYOTOの最寄り駅 京阪電車の祇園四条駅を出発し、中書島駅で宇治線に乗り換え、宇治駅に到着!
実は、30分もあれば祇園から宇治に行けるんですよ。近い!!

ここから宇治川のほとりを歩くこと5分。まずは朝日焼Shop&Galleryへ向かいます。

かんちゃん 「え~めっちゃお洒落!!目の前すぐ宇治川が流れてて、後ろには朝日山があって・・自然が身近に感じられるいい場所ですね。入口までのアプローチも素敵やし!お邪魔しま~す。あ、俊幸さ~ん!」

俊幸さん 「かんちゃ~ん、久しぶり!」

 

お店で俊幸さんと合流し、歩いてすぐの朝日焼作陶館へ移動します。

俊幸さん 「どんな顔したらええのよ?」

かんちゃん 「そんなん笑顔に決まってるでしょ!!」

 

ご覧の通り、かんちゃんと俊幸さんはすっかり仲良し
私たちは何度もラブコールを送ってようやく・・なのに、かんちゃんは少し前にたった1回会っただけでこの仲の良さなんですよ。くそぉぉぉぉ!嫉妬!!!

ここから、工房の中へと入っていきます。

 

朝日焼の伝統と歴史を感じる工房

かんちゃん 「うわ~立派!!オーラがすごい…拝みたくなるぐらい。これが” 登り窯 ”ですか?」

俊幸さん 「そうそう。祖父の時代には今の2倍の職人がいて、年に5回登り窯を焚いていたときもあったけど、今は年2,3回やね。1回の焼成で器はだいたい1,000~1,500点入れる。そのうち、当主の茶碗は200~300点入れるんやけど、朝日焼の作品として世に出る茶碗は20~30点。その他は景色のない茶碗として、廃棄する。」

かんちゃん 「え~そんなに少ないんですか?!やっぱり窯の中でも置く場所によって火の温度が変わってくると思うんですけど、それも仕上がりに影響するんですか?」

俊幸さん 「そうなんよ。同じ窯の中でも手前と奥では温度火のかかり方も変わってくるし。窯の中の酸素の量酸化還元で変わるしね。それによって、色味模様の出方も変わるからひとつひとつ表情が違う。」

かんちゃん 「その偶発性が生み出すデザインが、朝日焼さんならではの魅力なんですね…」

 

登り窯からまた奥に進むと、陶芸体験のお部屋が現れてきます。

 

神田、人生初の陶芸に挑む!

今回かんちゃんが挑戦するのは、電動ろくろ

指導してくれたのは、この道35年の鈴木さん
私たちのボケにも乗ってくれたり適当に流してくれたりする、明るく気さくな職人さんです!

かんちゃん 「よろしくお願いします!実は私、陶芸するの人生初なんですよね…ドキドキ…」

鈴木さん 「体験時間はだいたい90分ね。3kgの土を使って、作れるのはだいたい皆さんお茶碗で言うと3つぐらいかな。そこから気に入ったものを選んでもらって焼くんやけどね。1つ、2つ…と焼き上げる数によって料金が変わってきます。焼き上がりは朝日焼の伝統的かつ代表的な、水色に桜の花びらがふわ~っと散ったようなデザインになります。焼き上がった後は、この”高台(たかだい)”の内側に作者のサインをこちらで代筆させてもらうんですが。なんて書かせてもらいましょ?」

かんちゃん 「・・神田でお願いします!!」

鈴木さん 「あんまり苗字で書く人はいませんけどね・・・(笑)。はい、では始めていきましょうか。」

かんちゃん 「はい、お願いします!」

鈴木さん 「まず両肘を足の上に置いて、粘土の両側を手で挟みます。ここから上に長~く伸ばしていって、ゆっくり下におろしていきます。これを”土ごろし”って言います。」

西澤&奈月 「”鬼殺し”ならぬ!!!??」

かんちゃん 「おっかないっすねー!!」

鈴木さん 「土ごろしです。鬼殺しやったらお酒になりますからね。これを何度か繰り返して、ろくろの上に土が綺麗に乗る状態にします。そのあと、お茶碗1個作るための土の分量を決めまして、だいたいおミカン1個分ぐらいのところに右手の親指と中指で溝を作ります。さぁ、ここからご自身でやってみましょうか。」

 

神田、お茶碗を作る!

鈴木さん 「おミカンを両手で優しく包んで、左手の親指を粘土の真ん中に持ってきて、まっすぐ垂直に穴を掘っていきます。先ほどの溝に両手の小指の付け根を添えてね。この溝より穴が深くならないように気をつけて。」

奈月 「底突き抜けたらドーナツみたいになってしまいますもんね。」

西澤 「3kg全部失敗したらなんも焼いて帰られへんで!1個ぐらいはしっかり作ってや!」

かんちゃん 「めっちゃ難しいです。。」

鈴木さん 「はい。そしたら手についている泥、我々は”どべ”と呼んでますが、これを穴の中と外側にたっぷり塗っていってください。」

かんちゃん 「どべ?!これはなんのためですか?」

鈴木さん 「これを塗ることで、土がすべりやすくなって伸ばしやすくなるんです。絶えず塗ってあげてください。もし手のひらにどべが残らないようでしたら、この中(別皿)にたんと!どべを入れておりますのでこちらも使ってください。」

奈月 「”追いどべ”ですね。」

鈴木さん 「はい、追いどべしていってください。そして左手の親指を左の方に動かして、穴を広げていきます。」

鈴木さん 「穴の大きさが広がったらもう少し伸ばしていきたいんですが、まず最初は口の部分。ここの厚みを先に決めて作っておかないと、後々崩れやすくなってしまうので。ここからお茶碗の形になっていくように、右手中指を時計の8時の方向に広げながら上に動かす。」

かんちゃん 「ちょっと待って!!電動ろくろに手が持っていかれる!引っ張られてる。上に伸ばしたいのに…難しい。くそ~負けへんぞ!!」

鈴木さん 「よし、いいんじゃないですか。じゃあ高台から指一本ぐらい下に溝を作って、そこをで切っていきましょう。」

かんちゃん 「糸?!え~これ緊張で息止まりそうなんですけど。もう苦しい…」

鈴木さん 「じゃあ最後は両手カニさんピース!」

かんちゃん 「カニさんピース?こう?」

鈴木さん 「そうです。これで取り外していきます。」

かんちゃん 「裏ダブルピース!いぇい!取り外していきます…お~取れた!」

鈴木さん 「うんうん、いいんじゃないですか!」

 

真面目ストイックな性格ゆえ、人生初の陶芸体験にしては中々いい具合にお茶碗作りを成功させたかんちゃん。

横で見ていた私たちは、「このままじゃおもろないな」。目を合わせて、そうつぶやきました。

 

神田、タンブラーを作らされる

鈴木さん 「まだ土も残ってますし。次なに作りますか?」

西澤 「かんちゃん、ビール好きやしタンブラーとかどう?」

奈月 「ええやん!SIGHTSでビール飲むときのマイタンブラー!」

かんちゃん 「あ~たしかに欲しい!」

お茶碗から一気に難易度アップのタンブラー作りに挑戦することになったかんちゃん。

かんちゃん 「こんな感じかな。出来てるかな。」

俊幸さん 「うんうん、出来てる。かんちゃん、上手やん。」

(俊幸さん、いつの間に・・?!)

かんちゃん 「伸びてる~!うわぁぁでもこれ以上もう手が入らへん!」

全員 「ああああああぁぁぁぁぁぁ!!!

かんちゃん 「・・・・・・ちーん」

西澤&奈月 「はっはっはっはっはっは!!!爆笑」

俊幸さん 「西澤夫婦はこの瞬間を待ってたやろ(笑)」

西澤 「そらそうでしょ!これ待ちですよ!!」

鈴木さん 「あら~。(笑)もう少し土が残ってるので、あと1個ぐらいやったら作れますよ。途中まで私が整えて、最後ご自身で仕上げますか?」

かんちゃん 「はい…お願いします(涙)」

 

このあと、鈴木さんが途中まで(と言いつつほぼほぼ最後まで)整えてくれました。
プロなので当たり前なのですが、めちゃくちゃお上手。そして、一瞬で形成してしまうんです。

 

鈴木さん 「よし!ここからはご自身で。口の部分を広げて伸ばしていきましょう。」

かんちゃん 「最後頑張ります!!」

 

かんちゃん 「お~!いい感じじゃないですか?!」

西澤 「いやいや、これはもう鈴木さんの作品や!」

かんちゃん 「口の部分作ったのは私ですよ!!」

俊幸さん 「いや、ほんま上手、上手。」

奈月 「・・・だから俊幸さん、かんちゃんに甘いなぁ!!!」

 

ジャーーーーン 完成です!

かんちゃんが持っているのが、先ほどグシャッとなった例のアレです。
その後整えましたがタンブラーというよりも、一輪挿し

鈴木さんが持っているのが、最後に完成させたタンブラーです。
同じものを作ろうとしてこの違い・・やっぱりプロは違いますよね。

最初に作ったお茶碗たち(実は2点作りました)と、鈴木さんがほぼほぼ作ってくれたタンブラー。つまり、かんちゃん作の一輪挿し以外の3点を作品として焼いていただくことになりました。

焼き上がり完成はだいたい1カ月半~2か月後

どんな仕上がりになるのか今から楽しみです!
出来上がった作品は後日、俊幸さんが届けにきてくださるとのこと。

完成品が手元に届いたら、また続編を書きますので皆さまもどうぞお楽しみに・・

 

最後にかんちゃんに感想を聞いてみましょう。

 

『”神田に甘い!”でお馴染みの松林俊幸さんがブランドマネージャーを務められている、朝日焼さんにお邪魔しました!

朝日焼さんではずっと見てみたかった登り窯や、職人さんの作業場などを見学させていただき、自然と背筋が伸びるような神秘的な空間にお邪魔させていただきました。

西澤夫妻にガヤを入れられながらの初陶芸体験はなかなか難しく、タンブラーを作ろうと思ったのに一輪挿しを作ってしまうという事態に(笑)
でも最終的には「かんちゃん上手だったよー」と俊幸さんに言っていただけたので、よしとしましょう!

SIGHTS KYOTOでも置かせていただいている朝日焼ですが・・実際に器が作られている現場にお邪魔することで朝日焼の価値をより深く感じましたし、それをお客様に伝えられるように私も頑張ろう!と思った、、、と真面目なことしかでてこないぐらい、貴重な経験をさせていただきました。

俊幸さん、師匠の鈴木さん、朝日焼の皆さま、今回は本当にありがとうございましたー!!!!』

 

■朝日焼 作陶館 陶芸体験

電動ロクロ体験

制作できる作品
茶盌、お皿、マグ、一輪生 など自由に成形 ※窯で焼成をします。最終的な完成まで2ヶ月程度掛かります。

所要時間
1時間-約1時間30分 程度

体験料金
4,400円(1点制作) 5,500円(2点制作) 6,600円(3点制作)
※体験後に焼成点数を決め、焼成点数で体験料金を算出

開始時間
午前の部:午前10時30分から
午後の部:午後14時から
※開始時間は相談可

対象年齢
7歳以上

座席
最大5名

▼ご予約・お問い合わせ
https://asahiyaki.com/sakuto_contact.php

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