どうも、奈月です☽
本日は、大好評『神田が行く!』第十一回!
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『神田が行く!』とは・・
SIGHTS KYOTOのマネージャーかんちゃんが、SIGHTSに関わる京都の方や企業さんを訪れて実際に体験し、お話を伺うことで”理解を深めよう!”という企画です。
SIGHTS KYOTOのバーや物販では、京都の素晴らしい商品を使わせていただいています。ですが!まずはSIGHTSの顔であるかんちゃんが勉強しないことには、お客様にもその魅力をしっかりお伝えできません。。
だから神田は行くんです!どこまででも!
時には京都の外にまで出て行ってしまうかも…?
体験者かんちゃん、ライター奈月、ボイスレコーダー西澤の3名体制でお送りします!
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今回訪れたのは、QUESTION梅小路。
誰に会いに行ったと思いますか?
京都信用金庫の常務理事・竹口尚樹さんですよ!
俳優のような顔立ちと抜群のコミュニケーション力で、たくさんの方から慕われる尚樹さん。
ひょんなことから仲良くなった尚樹さんとSIGHTSメンバーなのですが…
どうやら、”尚樹さん”と下のお名前でお呼びしているのは私たちだけだそう。
お立場のある方ですが、内面は少しヤンチャでチャーミング。
ここには書けないような内容も自らバンバン喋ってくださるほど、とってもフレンドリーな方なのです!
果たして、インタビューで伺った内容をどこまで書けるのでしょうか…。
最後までどうぞお楽しみください!
NAOKI vs KANDA…試合開始のゴングが鳴る!
「梅小路京都西駅エリア」に誕生した、モノづくり・交流拠点「Umekoji MArKEt」の2階にある「QUESTION梅小路」に潜入!行ってこい、神田!
試合のゴングが鳴ります。カン!!
かんちゃん 「尚樹さん、お久しぶりです!お会いするのは2度目。実は尚樹さんは私の両親と同じ年なんですよね。」
尚樹さん 「あ、そうやったっけ?えっと…51歳?」
かんちゃん 「56歳ですよ!」
尚樹さん 「ごめん、ちょっとサバ読んだ。(笑)」
かんちゃん 「なんのサバですか!!今日はあんまり皆さんも知らないであろう、『なぜ?どうやって京都信用金庫に入庫するにいたったか。』というところから伺えたらと思っております。」
尚樹さん 「お~、結構マジメな質問やね。まず…僕はね、勉強したくて大学に5年間通ったんですよ。」
かんちゃん 「勉強したくて!?なんのウソですか!?」
尚樹さん 「本当のことを言うと…4回生のとき、いい会社に内定をもらって1カ月間アメリカへ卒業旅行に行っていたんですけど、帰ってきたらなんと単位を落としていて卒業できなかったんです。(笑) 後期の試験全部通ったら卒業できる…という状況の中、これとこれは危ないなと思っていた教科が2つあったので、教授に『卒業したいんです…!』と直談判しにいきました。そうしたらそれは通ったんですが、なんと別の教科を1つ落として、まさかの留年してしまったんです。」
かんちゃん 「え~~!!ギリギリで生きてますね。」
尚樹さん 「ギリギリでアウトです。(笑) 内定先の企業からは半年遅れの10月入社も可能と言われたんですが、周りにも留年仲間がいたし、当時はバブル絶頂期。翌年でも就職先は簡単に決まるだろう、と思ってもう一度就職活動をして、京都信用金庫に入庫することになりました。」
かんちゃん 「その年に内定していたのは金融ではない他業種の企業だったんですよね。そこから翌年、どういった経緯で京都信用金庫に?」
尚樹さん 「実は僕には双子の兄がいるんですけど、僕は留年、兄は一浪して大学に入ったので就職のタイミングも同じになって…」
かんちゃん 「えー!!双子!!顔は似てるんですか?」
尚樹さん 「はい、一卵性なので同じ顔です。(笑) マジメに就活していた兄が先に内定をもらって、僕はアルバイトしたり遊んでいたりしていて出遅れてしまった。僕は母子家庭だったんですが、そのとき生まれて初めて母親にめちゃくちゃ怒られました。家族会議が開かれて、弟である僕は『京都以外に転勤の可能性のあるところに就職するな。』と言われました。兄は全国転勤ありだったので、僕は京都に残って母親の近くにいる約束になったんです。京都の中でいくつか候補があった中の1つが京信でした。」
かんちゃん 「へぇ~!お母さんのそばにいるためだったんですね。」
尚樹さん 「だけど京信の1次面接受かったのを僕は一度断ったんです。母親に内緒でこっそり全国転勤のある企業も受けて、最終面接まで進んでいたのであわよくば…と考えていて。(笑) でも京信の面接官の人が電話をくれて、追いかけてきてくれたんです。1次面接のとき、僕にインパクトがあったようで。『今日もう一度面接に来れる?』と聞かれて、僕も気づいたらタクシーに乗り込んで会場へ向かっていました。すると、待合室に入ってみたら全員女子。実はその日は女子の面接の日だったんです。そんな中、二度目の面接で『うちに入る気があるなら。』『よろしくお願いします!』ってほとんど意思確認でしたね。今はないですけど、当時はそういう時代でした。」
かんちゃん 「なんかドラマチックですね~!最後の決め手は何だったんですか?」
尚樹さん 「周りから『銀行は女の子いっぱいいるで!』って言われて、当時の僕は乗り気に…とまぁこれは冗談として、こんなこと言ってええんかな?(笑)」
かんちゃん 「ある意味、めちゃくちゃ素直で純粋!(笑) 若かりし頃のお話ですから。」
尚樹さん 「今うちに入ってきてくれる若い子たちを見ていると本当にみんな志が高くて、その度に当時の自分を思い出しては『自分はええ加減やったなぁ。』と思います。(笑)」
34歳で支店長に!最強メンタルで進み続けた営業時代から、余白ができるまで
かんちゃん 「尚樹さんは34歳という若さで支店長になられたんですよね。今の西澤夫妻と同じ年!」
尚樹さん 「そうです。それまでは約10年間ずっと、営業で実績を上げることを頑張っていました。当時は、結果が出せなければやっていることは認められないと思っていたんです。当時で言う結果とは、融資額や新規取引件数などが重要な指標。そのどれか1つだけではなく全部を頑張ろうと思って取り組んでいたし、10年間その気持ちが途絶えることはありませんでした。それはすべて、自分が頑張って結果を出すことで上司や同僚に喜んでもらい、認めてもらいたい。そういう想いが強かったから、なにも苦痛じゃなかった。こんなこと言ったらおかしい人みたいに思われるかもしれないけど。(笑)」
かんちゃん 「いやぁ~メンタル最強ですね…。」
尚樹さん 「今は『余白をつくろう!』とみんなに真逆のことを言ってるんですけどね。(笑) 人は良い方にであれば、変わっていく方がいいです。」
かんちゃん 「自分が変わったな、と感じたのは年齢で?それとも、なにか転機があったのですか?」
尚樹さん 「営業時代も、そのあと34歳で支店長になった頃も変化はなかったんです。年齢で言うと40歳ぐらいのとき、本部の事業再生の部署へ異動になったのが転機ですね。それまでずっと現場にいたのが初めて本部に行ったものですから、とにかく分からないことが多すぎました。お客さんを目の前にして、他の銀行の部長や同じ立場の方々と並んで意見を求められたときに、適当なことしか言えず自分がめちゃくちゃカッコ悪いなと思い知らされました。営業の気持ちのままいても、誤魔化すことができない。そこから事業再生についての本を読み漁ったり…とにかくめちゃくちゃ勉強しました。他の銀行の同じ立場である一回り以上年上の方々に自分から近づいて仲良くなって、いろんなノウハウを教えてもらったし可愛がってもらいました。今でも一緒にゴルフに行く仲なんです。彼らが僕の師匠ですね。」
かんちゃん 「営業で実績を上げて、若くして支店長を経験されて、事業再生の部署で転機が訪れて…そこからさらにパワーアップされたのでしょうね。」
尚樹さん 「そのあとは河原町支店へ。営業で業績を伸ばし、本部で新たな発見をし、そしてまた現場に戻った形だったので、それまでに得たすべてのノウハウを使い果たしました。営業と本部、それぞれで学んだことや経験したこと、そして人脈も駆使することですべてがプラスになったし、武器にもなりました。一緒に働く人たちにもノウハウを共有することで、現場のマインドも上がっていったと思います。河原町支店にいた4年間は、本当に最高の環境と最強のメンバーで働けたと思うし、自分としてもまた成長できた時間でしたね。ただひとつ、社員旅行でハシャぎすぎた思い出が……。」
かんちゃん 「ここからは一旦ボイスレコーダーの電源をオフにして聞きます。(笑)」
日本一コミュニケーションが豊かな会社!?部下からの質問攻め
かんちゃん 「さぁ、ここからは皆さんにバトンをお渡ししまして…尚樹さんに普段聞けないことや言えないことをジャンジャンぶつけようというボーナスタイムです!まずは、こちらのQUESTION梅小路の責任者でもある山部さん。尚樹さんとは梅小路のまちづくりを一緒にスタートし、ご一緒する機会も多いかと思います。そんな山部さんから見た尚樹さんはどんな方ですか?」
山部さん 「とにかくみんなに優しい人。これだけの立場であるのに、いろんなとこを見てはるんですよ。しかも今日、竹口さんがお話されていた内容って実は僕ほとんど聞いたことある。(笑) 普段からよくお話させてもらっているので、今さら聞きたいことがないぐらいです。」
尚樹さん 「え~、そう!?自分が話したこと全然覚えてない。『何回も同じ話してるやん』って思われるの嫌やな~。(笑)」
かんちゃん 「満島さんはいかがですか?」
満島さん 「忙しすぎて、どこにいはるか分からないんです。GPSつけた方がいいって何度も勧めているぐらい。(笑) そんな感じでいつもすぐには会えないので、何かあったらメッセンジャーで質問するんです。でも、こんな上席の人にメッセンジャーで連絡って普通ありえないですよね。」
尚樹さん 「そうかな。僕の感覚ではメッセンジャーで連絡してきて…とかまったく思わない。みんなの文面から気遣いもめちゃくちゃ感じるし。こういうことに関して何もマイナスなこと感じない僕がおかしいんかな?(笑)」
満島さん 「あと、謎が1つ。竹口さんは尋常じゃないぐらいの体力なんですよ。もちろんモチベーションもすごい。朝から夜まで仕事がまずめちゃくちゃハードなはずなのに、そのあと会食があったり飲みに行ったり…過去にそれが1週間続いたときはさすがに驚きました。おまけに土日もゴルフや会合とアクティブに動いてはる…。僕が15年後同じことできるかと考えたら絶対に無理!今でも僕は週末には何もしない日をつくっているんです。だけど竹口さんは、境目が一切ないんですよね。」
かんちゃん 「私も満島さんと同じで、休みの日は強制的にシャットダウン!そうじゃないと色々仕事のこと気になっちゃうんで…。」
尚樹さん 「たしかに土日に家でボーっと過ごしていることはまずない。ゴルフや会合があっても、それは仕事じゃなくてプライベートだから気持ち的にはもちろんオフなんだけど…家でじっといる方がリフレッシュにならないかも。」
満島さん 「それがすごいです。」
尚樹さん 「これは記事に書けないと思うけど…プラトニックな恋愛が一番ストレスを解消してくれるんじゃないかな。」
全員 「どういうこと!?」
尚樹さん 「ボーリング行って、セカンドハウスでケーキ食べて、そして将軍塚で夜景見て帰ってくる…そういうのってなんかいいよね。」
かんちゃん 「勝手にしてください!」
尚樹さん 「ちょっと!勝手にせぇはないやろ!!」
かんちゃん 「足立さんはどうですか?」
足立さん 「若い頃の営業時代は数字をガンガン追っていらっしゃったのに、今はノルマもなくて常に真逆のことを言ってはる。本当は数字のことを言いたいけど、今は言えないのか。その頭の構造が今どうなっているんだろうかと不思議です。」
尚樹さん 「言いたいことを我慢しているわけではなくて、今は本当にそれがいいと思ってる。今までの自分や当時の生き方を決して否定しているのではなくて、これから5年、10年、20年先の京都信用金庫の未来を考えると昔のやり方やマインドに戻らない方がいい。数字として目に見えるノルマではなく、その代わりの”何か”、それは明確である必要があるし、今たしかに自分の中で明確になっている。だから何もストレスがないんです。今やっていることを続けていけば、必ずノルマ以上の成果に結びつく。ノルマというのはその年だけの成果であって、今みんなで描いて一生懸命やっていることは、必ず未来に花が開くこと。そう信じて行動していくしかない。」
西澤 「営業で数字を追うということはやり切ったから、今そういう方向に切り替えれたんですかね。」
尚樹さん 「最終的な目標は”京信のファンを増やすこと”。昔も今もそれは変わりません。ただ、時間のかけ方や接し方など、プロセスが違うだけだと思っています。」
満島さん 「竹口さんは右脳派の人間だと僕は思っているんですが、最終的にご自身が意思決定する瞬間の拠り所はどこにあるのでしょうか。例えば融資を決めるとき、計画を作って返済できるのかを数字で分析して…というのが左脳派の考え方だとすると、やはりそれだけで決めているのではなさそうだな、と。何を判断軸にされているのでしょう?」
尚樹さん 「融資の決定で言うと、利益や担保がどれだけあるのか…それ以外に大事なところがあると僕は思っているので、その人がどんな人なのか、必ず話をしっかり聞きます。融資以外のことは…難しい。ゼロからイチをつくるというのは、やってみないと分からないことだらけ。その人が喋っている顔を見ながら、まさにそれが実現したときの姿を空想するんです。判断材料としては緩いと思われるかもしれないけど、僕はそれは悪いことだと思っていない。答えのないものを永遠に議論して、理屈を通さないとハンコ押せないのなら一生押せないこともあります。理詰めするより、『とりあえずやってみたらええやん!』と。幸い、これまでに大きな失敗はなかったんですが、仮にやってみて失敗しはったとしても、自分が後悔しない人かどうかは大事ですね。」
最後まで”書けない話”をしようとする、お茶目な尚樹さん
かんちゃん 「最後に、尚樹さんにとって”観光”とは?」
尚樹さん 「”自分の行動を変えるキッカケ”かな。実は僕は影響を受けやすい人間で、旅行中の出会いや経験からは特に!以前、家族旅行で金沢に行ったとき、なぜだったか一人で兼六園に行ったんですよ。そうしたらそこで偶然出会った読書をしている人と意気投合しまして…その方から『自分が心落ち着く状況で読んだ本は心に残る。』と言われて、『僕もいつか兼六園で本読みたいな。』と思ったんです。僕はたくさん本を読むけど、すぐ内容を忘れてしまう。(笑) なのでまったく別の機会に、本を持って兼六園を訪れてそこで読書をしました。」
かんちゃん 「わざわざ、また金沢まで?!すごい行動力ですね。尚樹さん、ご旅行はお好きなんですね。」
尚樹さん 「学生時代なんて、沖縄めちゃくちゃ行きましたよ。」
奈月 「尚樹さん大御所俳優感あるし、お正月にホノルル空港から出てきそうですもんね。」
尚樹さん 「那覇空港やって!(笑)」
西澤 「朝からゴルフして、でっかいTボーンステーキ食べて、大酒飲んどいてほしいです。」
尚樹さん 「だから、ちゃんと取材してよ!(笑)」
奈月 「かんちゃんの質問は全部マジメなのに、尚樹さんのアンサーがことごとく書けない話ばっかりなんですよ!(笑)」
尚樹さん 「普段の取材やったら、もっとちゃんと喋るんやけどなぁ。」
かんちゃん 「ビジネス誌の取材みたいな記事、いっぱい見ましたよ!でも『神田が行く!』は一味違いますから。常務の人間らしいところが見たいので。京信さんの中ではもう雲の上の存在みたいな尚樹さんですけど、皆さんが読んでクスッと笑えるような…そういう取材にしたいと心がけております。」
尚樹さん 「今日話した内容は、全部うまくいっていることがベースで優等生みたいなマジメな話ばっかり。僕がどんな人間なのかもっと伝えようと思ったら、まだまだ言えない話いっぱいあるねん。」
かんちゃん 「これ以上、書けない話はやめてください!!(笑)」
このままM-1にエントリーできそうなぐらいに、息ぴったりのお二人。
私たちからのツッコミを受けたいがゆえに、あんなことやこんなことをどんどん喋っちゃう尚樹さん。
そしてそれをなんとも言えない顔で聞いている皆さんの空気感がたまらなく面白い2時間(長っ!!)でした。
では、最後にかんちゃんの感想を聞いてみましょう。
『お会いするのが2回目とは思えないくらい、話しやすくて気さくな尚樹さん。
「なんやねんこの話!」というエピソードと「すごい勉強になる…!」というエピソードの振り幅がすごすぎて、過去一どんな記事になるのか想像がつかなかった今回の神田が行く!(笑)
「なんやねんこの話!」の印象が強すぎて、奈月さんが書いてくださった記事を読んで「あー!めっちゃええこと言うてた!」という記憶が蘇りました。
京信さんでずっと第一線で活躍されている方という印象があったので、どんな人なんだろう?どんなことを思ってお仕事をされてきたんだろう?とお会いする前から興味深々でしたが、今回お話を伺ってその時々にあった自分の在り方を常に模索しながら、柔軟にお仕事をされてこられたのかなと感じました。
真面目にやるところと、遊ぶところがはっきりされていて、まさに私が今意識しているメリハリがすごいと思いました。憧れます。。。
尚樹さんとはこのインタビューの数日後にお会いする機会があったのですが、どうやら尚樹さんまだまだ喋りたりない様子だったので、また違う形でご一緒させていただきたいと思っております!
尚樹さん、京信の皆さんありがとうございましたー!!!』