SIGHTS KYOTOも、2024年で2周年。改めて、この節目にどんな人と一緒に働きたいか考えてみました。SIGHTS KYOTOといえば、「楽しそう」「面白そう」という雰囲気が前面に出ているかと思いますが、それは我々が常に全力でお客さんと向き合っているからこそ。もちろん、日々の業務では大変なことも……。今回は、楽しい部分だけでなくシビアな面も含め、赤裸々にインタビューで語ってみました。
3年目は「何か新しい学びや気づきを得られる場所」にしたい
お二人の簡単な自己紹介をお願いします。
奈月さん:ニシザワステイが運営する宿泊施設「KYOMACHIYA-SUITE RIKYU」の接客をメインで担当しています。SIGHTS KYOTOのカウンターに立つこともあるし、また共同オーナーとして経営戦略も考えます。
SIGHTS KYOTOでは主にイベントのフライヤー制作、Instagramの投稿内容の企画、シフト管理、給与計算、採用などを行っています。
徹生さん:主に、奈月が担当している業務以外を担当しています。具体的には、「KYOMACHIYA-SUITE RIKYU」や「SIGHTS KYOTO」を含むニシザワステイ全般の事業開発や推進などを行っています。
SIGHTS KYOTOには、普段どのような人が来るのでしょうか。
奈月さん:年齢層でいうと、20代前半から80歳と幅広いです。国籍や居住地でみても、地元の人から京都外の人、外国人旅行者など、色々な人が訪れますね。
徹生さん:職種でいうと、行政の方からフリーランス、士業、エンジニア、伝統工芸の職人さん、舞妓さんなど、他のコワーキングスペースと比べても業種やジャンルは多種多様です。学生はほとんど来ないですね。
SIGHTS KYOTOが大切にしている想いとは?
奈月さん:「地元の人と旅行者が混ざり合う場所を作りたい」という想いから、2022年4月にSIGHTS KYOTOをオープンしました。2024年で2周年を迎え、お客さん同士の偶発的な出会いを生み出す空間としての手応えを感じています。
徹生さん:創業当初は、「楽しくワイワイ」な雰囲気で始めましたが、今年のテーマは「学び・気づき」。SIGHTS KYOTOに来ることで、価値観が変わるきっかけをもらえる、お客さん同士で高め合える場所にしていけたら良いなと思っています。
スタッフの方は、より一層お客さんから学び、自らも学ぶ姿勢が大切になりそうですね。
奈月さん:そうですね。最初は「楽しい!」というテンションでスタートしましたが、 楽しいだけでは満足しないお客さんも増えていって。そうなると、スタッフは「なんかようわからん話をしてる…」という壁に直面すると思うんですよね。
徹生さん:最近は、何か学びたい、少しでも知恵を持って帰りたいお客さんが増えてきて。僕らも、お互いに高め合えるような、学ぶことが楽しい空気づくりを意識し始めました。スタッフには「同じ温度感でいてほしい」とまでは思っていませんが、人間力を高めたい、視野を広げたいという成長意欲がないと、しんどくなるんやないかなと思いますね。
めげずにお客さんと「喋る」のが仕事。「喋る」ことが「学び」に変わる
運営スタッフの業務内容を教えてください。
徹生さん:1Fのバーカウンターの接客がメインの仕事になります。具体的には、ドリンクやおつまみの提供、コワーキングスペースの受付と精算、バーカウンター・コワーキングスペースエリアやトイレの清掃などです。
奈月さん:SIGHTS KYOTOのカウンターには、ニシザワステイの取引先も来るので、なんとなく当社の仕事を理解してもらえると思っていて。なので、まずカウンターの接客が基本となります。
徹生さん:僕らは前職が旅行会社で、最初は窓口を担当するんですね。そこで基礎を磨いてから違う仕事をする。その感覚に近いかもしれません。ですので、まずはカウンターで基本的な考え方やスキルを習得してもらい、本人の希望、スキルや適性次第でニシザワステイが運営している他の事業にも関わってもらう形になります。
雰囲気づくりで大切にしていることは?特にスタッフに伝えていることがあれば教えてください。
徹生さん:口酸っぱく「お客さんと喋って!」と伝えてます。
お客さんとコミュニケーションを取るのが仕事なので、「喋る」ことに脳みそを使ってほしいんですよね。ビールを注ぐことに集中するのではなく、お客さんと面と向かって、そのついでにビールを注いで欲しい。たまに逆になっている瞬間があるんですよ。そのときは「醸造家やないんやから」ってツッコミを入れます(笑)
喋っても、喋らんくても時給は一緒。だから喋らん方がラクなんです。たまに、ふっと気を抜いている瞬間があるので、そのたびに毎回「抜けてるで」と伝えてます。
奈月さん:そうそう!「全然、喋ってなかったで」と伝えたら驚かれることはよくあります。おそらく本人は無意識なんですよね。
徹生さん:喋りに重きをおいていると、「どういう会話がベストか」、「ここの人とばかり喋っているから、向こうの人にも話しかけよう」と、思考を巡らすようになるんですよ。
確かにそうですね。喋らないと、いつまでたってもお客さんとの会話は積み上がっていかないですよね。
徹生さん:「会話を引き出すために、もっと勉強しとくべきやったな」と自省する癖ができます。しかし、喋らんかったら何も学べないんですよ。特に入ったばかりだと、その傾向が如実に出ますね。ハードルが高そうな人を避けて、話しやすいお客さんに行きがちです。
奈月さん:「今日めっちゃ暑いですよね」という当たり障りのない話で間を持たせようとしているのバレバレやぞ、みたいな(笑)。意識しないと、ついラクな方に逃げてしまうんですよね。
お客さん同士で話が盛り上がっていることもあると思うんですけど、そのときはどのように伝えていますか?
徹生さん:そのときは会話に入る必要はなくて、聞いてたら良いんです。聞いていれば、最後に一言付け加えられるかもしれないし、会話に参加しなくても「以前、こんな話をしてはりましたよね」と、次回の話のネタになるじゃないですか。
そこは空気を察して、場を作り上げる、と。
徹生さん:そうそう。空気を察するのは大事。「お客さんが携帯触っているから、そっとしておこう」と、スタッフが話さないことがあるんですよ。そういうときは「あれ、お客さんは話しかけられるの待ってんねんで」と伝えていて。
奈月さん:「ほんまに忙しかったら、まずバーカウンターに座らんやろ」ってことですよね。
徹生さん:もちろん、本当に仕事の連絡をしているときもありますが、SNSをみていたら、おそらく暇つぶしじゃないですか。そこは瞬間的にキャッチアップしないといけないですよね。
SIGHTS KYOTOのカウンターは、お客さんに囲まれる形で設計されているから、一対一の対話ではなく、司会のようにさまざまな人をつなげたり、場をあたためたりすることも求められそうですよね。
徹生さん:そうですね。ただ、最初は業務を覚えるのに精一杯で、目の前のお客さんだけに向きがちです。ただ、慣れてくるとカウンターを広く見渡せる視野をもてます。そこは、とにかくカウンターに立ってお客さんと会話するほかないですね。
奈月さん:社員の穂刈(通称ポカリ)は、「あの人と、この人なら盛り上がりそう」や「海外の人がいるから、英語ができるあの人に隣に座ってもらおう」など、席の配置まで考えていますね。
「こだわり」は教えてもらうものではない。自分の頭で捉えるもの
SIGHTS KYOTOで働くスタッフは、日頃どのようなところにやりがいを感じていると聞いていますか?
奈月さん:やりがいとしては3つ挙げてもらっています。1つめが、普段生活していたら出会わない人たちと話すことで視野が広がること。
2つめは、海外のお客さんから地元の人、職人さん、行政関係者など、さまざまなお客さんと接することで対応力が養われること。
3つめが、度胸がつくこと。いきなり初対面の人と30分、長ければ1〜2時間話すことになるので、話す体力、話しかける勇気がつきました、とよく言われます。
反対に、スタッフが感じるシビアな点や大変なことは?
奈月さん:我々のこだわりの強さを挙げてもらっていましたね。ただ、今いるスタッフはポジティブに捉えてくれてます。
誤解がないようにいうと、こだわりというのはニシザワステイが大切にするブランディングやホスピタリティの部分なんですよね。だから、メニュー表やチラシを作るときでも、フォントや色合いなど細部まで気にします。
徹生さん:スタッフに、ブログ記事を作成してもらったことがあるのですが、そこで使われていた図の色が「青」と「水色」と「赤」やったんですよ。「なぜ、この色にしたん?」と聞いたら、「SIGHTS KYOTOのイメージカラーだと思って」と言われて。
SIGHTS KYOTOは「青」と「白」と「金」がブランドカラーとして決まっているんですね。ブランドカラーの背景を伝えたうえで「メインが青、セカンドが白、サードが金やんか。だから図に青と水色と赤を使うのはセンスがない」っていうのをはっきり伝えます。
なるほど。受動的ではなく、「自分の頭で考える」ということですね。
徹生さん:そうそう。「この色とこの色で、こういうふうにそれ書いてな」と言うのも違うと思ってて。お店にあるコップやチラシのデザインをヒントに自分の頭で考えてみて欲しいんですよね。
ニシザワステイは宿泊業がベースにあるので、“ホスピタリティ”と“設え”には厳しいです。例えば、予約した宿にチェックインして、部屋の枕がぐちゃぐちゃになっていたらイヤですよね。
飲食店というよりは、ホテルや旅館に近いかもしれないですね。
奈月さん:確かに、ホテルや旅館に近いかもしれないですね。なので、1つ1つの細かいことにも気を配る。例えば、拭いた布巾1つとっても、カウンターから見える場所に置いていたら、「ちゃんと折りたたんで見えへんとこに置こう!」と指摘します。
徹生さん:最初からその感性を求めてないですし、基礎は教えます。ただ、細かい所を全て伝えるわけにもいかないので、あとは業務のなかで学びとって欲しいなと思いますね。
話すことが好きで、「人間力」を鍛えたい人には絶好の場所
どんな人にきて欲しいですか?またどんな人に向いていますか?
徹生さん:SIGHTS KYOTOが提供しているのは、偶発的な出会い・学びなんですね。人と話すことが好きなのは大前提として、さらに人間力を高めたい、視野を広げたい、新しい価値観を学びたい人と働きたいですね。
奈月さん:お客さんは、美味しいビールではなくスタッフや他のお客さんとのコミュニケーションにお金を払っています。ですので、コミュニケーションが“得意”というよりも“好き”であることが大切ですね。
さらにいえば、誰にでも話しかけられる度胸や勇気が必要です。話がわからなくてもめげずに向かっていけるメンタルや、自分の糧にしていける貪欲さが大事かな。
徹生さん:あと華のある人が良いですね。というのも、SIGHTS KYOTOはコの字カウンターになっていて、お客さんに囲まれながら交流するので。
奈月さん:最初から華がなくても良いんです。パッと周りを明るくしてくれる人、常にみられる意識をもてる人といえば分かりやすいかな。
ずばり、SIGHTS KYOTOだからこそできる経験とは何でしょうか?
徹生さん:SIGHTS KYOTOは、思想や志、人間力が鍛えられる場所です。さらにいえば、僕や奈月だけではなく一緒に働くスタッフやお客さんによって磨かれるものだと思っています。
うちで働いたスタッフが、将来世の中で活躍する人間に成長してもらえたら、それほどうれしいものはないし、少しは社会に貢献できたかなと思います。
奈月さん:最近、メンタルが弱い、夢がない子が多いなと思っていて。もちろん、仕事ではわからへんことや辛いことがたくさんあるかもしれないけど、それら全てひっくるめて前向きに楽しめる若者が増えてほしいなって。人生の先輩たちに揉まれながらも、それを糧に人生のヒントをもらって社会に羽ばたいていく「修行の場」として来てくれたらと思います。ぜひ、磨かれに門を叩きに来てください!!
■募集要項
勤務先:SIGHTS KYOTO
年齢:20代
性別:不問
雇用形態:まずはパート・アルバイトから(社員登用あり)
勤務時間:9:00~21:00の間で4h~・シフト制
連絡先:株式会社ニシザワステイ 050-5277-7932 採用担当:西澤奈月
インスタ:https://www.instagram.com/sights_kyoto/
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